- なぜ、管理者の能力開発にアセスメント研修が効果的なのか
「成果を上げ続けている管理者は何が違うのか」
「部下が育つ管理者と部下が伸び悩む管理者の違いは何か」
「どんな能力を保有していれば、成果を上げ続けることができるのか」
【多くの管理者に共通している特徴】
・自分なりのマネジメントスタイルで日々の業務をマネジメントしている管理者が多い。
・マネジメントだけでなく、プレイヤーとしての活躍も期待されているプレイングマネージャーである。
・毎月の業務の進捗会議はあるが、管理者のマネジメント行動に焦点を当てたレビューになっていない。
⇒マネジメントの基本をあまり知らないまま管理者になったため、何を修正すれば良いかが分からない。
⇒ 目先の業績に追われているため、部下育成や仕事のしくみを根本的に見直すことには手が回らない。
⇒ 管理者は自分のマネジメント行動の特徴や傾向を分かっているようで分かっていないことが多い。
※「アセスメント研修」では、管理者に求められるマネジメントスキルを設定したうえで、具体的なシミュレーション(演習)に取り組み、受講者それぞれの強みや弱みを明らかにします。しかし、シミュレーションに取り組んだだけでは、参加者自身の気づきにつながるとは言い切れません。ゴルフのレッスンでもコーチから指摘されただけではよく分からないこともあります。それでも、自分のスイングをビデオに撮って客観的に見ながら指摘されると、「なるほど、確かに!」と目からうろこが落ちるのです。
普段の業務で管理者のマネジメント行動について、具体的に何がどうなっていると指摘されることは少ないものです。
※弊社の「アセスメント研修」は、特に演習に取り組んだ後の振り返りに時間をかけて実施します。受講者本人が自分自身の仕事の仕方や能力の発揮状況を客観的に認識し、どの能力を強化すれば今まで以上に活躍できるかということについて、受講者が成功イメージを描けるようにフィードバックを行います。
■受講者の感想
『自分が部下を指導する場面をビデオで見るのは初めてなので、とても衝撃的だった。普段は部下の話をよく聞くようにしているつもりだったが、客観的にビデオで見ると、聞きたいことしか聞いていない自分に気づいた。部下の状況に合わせて話をしていたつもりだが、思い込みが強くなっていた。実際の部下に対しても気をつけないといけないと思った。』
『インバスケット演習では、目先の問題の対応しか意識が向いてなかった。日頃の業務でも期限に間に合わせることばかりで、原因を掘り下げたり後々のことまで考えることが少なかった。講師の方から「当たり前と思っていることや変えられないと思っていることに原因が潜んでいることもある。一つ上の立場で物事を見るようにすると、問題への捉え方が変わりますよ。」とアドバイスを頂いた。すぐに職場で実践してみたいと思います。』
『インバスケット演習や面接演習を通じて、普段でも上司からの指示をそのまま部下に伝えていることが多かったことに気づきました。現場の担当者の声が最も集まる立場でありながら、現場の意見を吸い上げて判断していませんでした。自分の判断を示すことの重要性が分かりました。この研修での気づきを職場に活かせるように頑張ります。』
『自分の特徴として、業績達成や問題解決を優先する傾向があり、部下育成を後回しにしている、ということに気づかされました。「人が育つ組織かどうかは管理者の仕事の与え方と関わり方次第で決まる」と講師の方から言われたのが非常に響きました。』
『講師の方からのフィードバックによって、自分の強みと弱みがよく認識できました。自分で気づいていたこともありましたが、新たな発見もありました。また、今後、何を意識してどんなことに取り組めばよいかを具体的にアドバイス頂けたことが、とても参考になりました。ありがとうございました。』
■対象となる階層
既存の管理者層(部長・課長) 及び 昇格が期待される管理者候補
- マネジメントの能力要件
様々なタイプの管理者がいますが、優秀な管理者には共通する要素が存在します。業種や業界・企業規模の大小を問わず、継続的に企業を発展させるリーダーは、この共通する能力を駆使して組織を牽引しています。
マネジメントにおける基本は、個々のメンバーが自分の業務のPDCAを主体的に管理し、管理者は必要に応じて個々のメンバーをフォローし、担当組織全体のPDCAを効果的効率的に回すことです。このマネジメントのプロセスを通じて、担当組織の目標達成とメンバーの能力向上の両方を実現することが求められます。
(担当組織の大きさや目標の大きさによって、担当組織のPDCAの大きさは変わります)
マネジメントの定義(P.F.ドラッカー)
「マネジメントとは、組織目標を達成するために、与えられた経営資源を最も効果的に活用し、
人と組織を通じて成果を上げること。」
管理者に求められる能力は、大きく以下の2つに含まれます。
・担当組織のマネジメントサイクル(PDCA)を効果的効率的に回す能力:思考的能力
・組織のメンバーが主体的に行動し、活躍できるように支援する能力:対人的能力・資質的特性
【一般的な能力要件例】
能力要件 | 定 義 | |
---|---|---|
思考的能力 | 状況把握力 | 錯綜する情報から要点を素早く正確に捉え、適切に状況を把握する能力 |
問題分析力 | 幅広く情報を収集し、情報相互の関連性を紐解き、問題の原因を究明する能力 | |
課題設定力 | 現状を適切に診断したうえで、ビジョン達成に向けてなすべき課題を明確化する能力 | |
論理構築力 | 課題解決のために複数の解決策を案出し、客観的な視野から合理的な結論を導く能力 | |
決断力 | 適切なタイミングで明確な意思決定を下す能力 | |
計画策定力 | 経営資源を効果的に組み合わせ、現実的かつ効果的な施策を策定する能力 | |
組織活用力 | 人材の効果的な活用と適切な権限委譲を行い、部下の自主性を引き出す能力 | |
プロセス管理力 | KPIを設定し、進捗状況に合わせて計画を適宜修正してリスクを未然に回避する能力 | |
対人的能力 | 影響力 | 集団や個人に対して目指す方向を示し、周囲の納得を引き出して課題達成に導く能力 |
説得力 | 訴求点を明確にし、確信を持って自分の考えを売り込んでいく能力 | |
柔軟性 | 対人場面において、目標達成に向けて自己の行動を適宜修正する能力 | |
共感性 | 他者の感情や欲求を感じ取り、多様な意見や価値観を認め、適切に反応する能力 | |
資質的特性 | 積極性 | 不慣れな状況においても臆することなく、率先して行動する姿勢 |
自律性 | 自己の信念・良心に基づき、自らの責任のもと主体的に行動する姿勢 | |
革新性 | 従来の枠組みにこだわらず主体的に革新を志向し、変革を推進しようとする姿勢 | |
バイタリティ | 目標達成に対して肯定的に取り組み、より高いレベルの成果を達成しようとする姿勢 |
※ お客様の状況やご要望を踏まえ、能力要件をアレンジして実施することも可能です。
- マネジメントスキルを見える化するプログラムとは
日頃のマネジメント業務において、管理者が実際に遭遇するであろう状況を架空の演習課題として構成しています。受講者同士でのグループディスカッション、講師が扮する部下役との面談、大量の未処理案件に対する解決策の指示など、演習での実体験を通じて机上の理論でなく、実感が伴ったマネジメントのトレーニングになります。
(下記はカリキュラムの参考例です。カスタマイズも可能です。)
(ZOOMを利用したオンラインでの実施も可能です。)
◆グループ討議演習(VTR撮影あり)
グループの中で相互に意見交換を行い、グループの課題達成に向けてリーダーシップを発揮する。
集団場面におけるコミュニケーションの特徴や周囲との意見調整を図りながら合意を形成していくリーダーシップの発揮状況を観察する。
◆面接演習(VTR撮影あり)
問題を抱えた部下に対して、部下の状況を確認しながら本人に気づきを与え、効果的に部下指導を行う体験を持つ。
対個人場面におけるコミュニケーション特性(心情交流を交えた関係構築と適切な状況把握)及びリーダーとしてのリーダーシップの発揮状況(自己の方針提示~部下の動機付け)を観察する。
◆インバスケット演習
架空の企業において、自らが担当する組織を効果的に活用して具体的な問題解決と業務遂行を実施する体験を持つ。
所定の時間内(約2時間)で20件程度の未処理案件に対して必要な処置(関係者へ対応方法を指示)を施し、問題状況を効果的かつ着実に進展させることが求められる。
◆戦略立案演習(上記カリキュラムには含まれていません)
管理者の戦略的意思決定のシミュレーションであり、架空の企業における組織の課題を抽出・設定し、将来ビジョンの構築~課題達成に至るまでのプロセス、及びその根拠を検討する体験を持つ。
所定の時間内(2.5~3時間)に架空の企業における不採算事業の立て直しや新規事業の構築などに関するビジネスプランの策定を行う。
- 評定結果と報告書(フィードバックレポート )
評価結果とフィードバックレポートは、研修終了後1ヶ月程度を目安に報告会を実施したうえで、以下の2点をご提出及びご説明いたします。
・総合報告書:
受講者全員に関する特徴と傾向をまとめたものです。
・個人別報告書:
個人別の評定結果及び受講者の強み弱みと演習での傾向と特徴、今後に向けてのアドバイスなどを記載しています。
(個人別の報告書は、以下をご参照ください。)